ある日の職場での会話。
わたしは、その日から始まるある業務に関して、上司が選んだ人選に疑問を感じていました。
不公平を嫌うわたしは、その人選がおかしいと感じ、その気持ちを率直に友人に話しました。
いつも話している友人です。プライベートでもご飯に行ったりするし、愚痴も言い合ったりしている。
その友人が、聞こえないフリをして、「言わない方がいいよ」という雰囲気を出していました。
そのなんとも言えないような嫌な顔つき、わたしだってわかります。悟れます。
だって、ほんっとに、嫌な顔してたもん。鏡見せたろかぁ〜？
友人の顔にはこう、書いてあった
「それ以上言わないで」
「上司への文句はお断り」
「私は興味ないよ」
聞いてもいいですかぁ？急にどうしたんですかぁ？
その友人、この手の話は、絶対聞くはずなんです。
長年付き合っているんです。
わかりますとも！
噂話も好き
聞きたがり
人の観察も好き
上司の話に聞き耳たてる
残業と飲み会が好き
ではなぜ、今回のわたしの話は、お気に召さなかったのか？
それは・・・
もうご存知だったからです！
その業務の裏事情となるもの、人選の意味、知ってたそうなんです。
そして、その話はなんと！わたしには教えたくなかったようなんです。
それでその顔ね・・・
「わたしは知ってるからもういいの」
「あなたは知らなくていいの」
「私が知らないことなら教えてね」
この友人は、情報を集めて、自分だけで知っていたかったようです。
その情報は、使い方によっては武器になり、考えて使わないと意味をなくしてしまうから。
自分だけのものにしたかった。
友人は、今回わたしに教えてはくれなかった理由はなんだろう。
なぜ？
なぜ？
そのことが発端になって、疑心暗鬼になったわたしは、友人の行動や言動をよく見るようになりました。
友人は、情報を集めるのが得意なようでした。
いろんな人と話して集めていました。
もちろん、わたしからも集めています。
わたしは、会話を楽しんでいたのに。ショックでした。
長い付き合いなのに、そんな付き合い方されていたなんて、情けなかった。
怒りというよりも、悲しみの方が大きかった。
長い付き合いでも、こうなっちゃうんだ。
この人にとってあたしって・・・
これからどういう気持ちで付き合ったらいいのだろう。
わたし、今まで通りに付き合えるのかな、できないかもなとも思いました。
友人の人柄を考えるきっかけになりました。
この友人、ほんとはどういう人なんだと思います？
今までのいろんなこと、昔のことまで思い出してみました。
人から聞いたエピソードも、過去の噂も、いろいろいろいろ思い出してみました。
そういえば・・・
あの時のアレ・・・
ほんとはどうやった？
びっくりするくらい、如実におかしなところがたくさん出てきて、いろんなことの答え合わせができました。
結果として、わたしはいいように使われていたとわかりました。
自分が思い出したことですが、腹立たしくもなりました。
それでも、不思議なことは、今まで嫌いにはならなかった。
確かな、魅力もある。
かわいい笑顔だったり、えらく笑うとこだったり、お願いするのがうまかったり。
楽しかったことも、たくさん。
全て、計算なのか
いや、でもそんな風もない
計算せずに、振る舞っているとしたら？
計算しなくても、計算されたようにもっていくのか？
それも計算なのか、天性なのか・・・
いや、ちょっと待て・・・
もしかして、単純なのでは？
こっちが、難しく考えてるだけのような・・・
わたし気づいたかもしてない
そう、実に簡単なんです。でもこれで全て説明がつきます。
この人はただ、自分優先なだけ。ただ、それだけ
他人のことは、どうでもいいという考えではない。
ただただ、自分優先。
他人を傷つけたいわけではない。
ただただ、自分を守る。
悪気があるわけではない。
ただただ、自分がいちばん。
楽しい方、得する方へいくだけ。
ただただ、自分だけ。
この、自分優先スタイルは、ブレない。
自分のためだけで、行動しているから。
他人や周りは、関係ないから。
もし一緒にいて、楽しくない、損しちゃうとなれば、躊躇なく離れていきます。
でも休憩時間には、戻ってきます。
何の悪気もない。
その人が、いい人なのか、悪い人なのか、どう思います？
わからないですよね？
自分優先なだけだから。
いい人なのか、悪い人なのか
好きか、嫌いか
合うか、合わないか
許せるか、許せないか
それを決めるのはこっちなんです。
こっちが決めればいいんです。
一緒にいたければ、いればいい。
嫌いなら、離れればいい。
自分優先の人は、相手の気持ちは何も思わないから。
こっちで決めてください。
友人でい続けるなら、こっちはこっちで自分を守ればいい。
わたしは、わたしを守りながら、距離をとりながら、付き合うことにしています。
