2025年4月17日
iPS細胞から作った神経細胞をパーキンソン病の患者に移植する治験。
安全性とともに一定の効果も確認されたという新聞記事を読みました。
こんな明るいニュース、嬉しく思い、今後に大いに期待します。
健康は、希望です。
健康であれば、元気がでます。
健康でいられるなら、長生きも悪くない。そう思うからです。
期待を抱きながら記事を読みました。
まずはパーキンソン病とはどんな病気か、そこから説明しますね。
パーキンソン病とは
進行性の神経難病。
脳内でドーパミンを作る神経細胞が減って発症する。
ドーパミンとは、運動の調節に関わる物質。
ドーパミンが作られないことで、運動機能が徐々に損なわれる。
パーキンソン病の症状
手が震える、歩行困難など
重症度分類が1〜5の5段階あり、重症になるほど起立、歩行が困難になり、車椅子が必要になる。
治療
根本的な治療法はない。
ドーパミンの分泌を促す薬で病気の進行を遅らせられるが、改善は難しいとされる。
国内患者数
推計29万人
50歳以上で発症することが多く、65歳以上では100人に1人程度が患っているとされる。
今回行った治験
人のiPS細胞(人工多能性幹細胞)から作った神経細胞を、パーキンソン病患者7人の脳に移植。
・患者は、転倒しやすいなどの症状があり、薬が十分に効かない50〜69歳の男女7人。
・健康な人のiPS細胞から作った神経細胞を特殊な注射針を使って脳に500万〜1000万個ずつ移植
・それぞれ2年間の経過観察を行う
安全性の結果
7人全員で安全性の確認ができた。
有効性の評価
安全性のみを確認した1人を除く6人で、有効性の評価が行われた。
いずれも移植した細胞が働き、ドーパミンを出していることがわかった。
6人中の4人では、症状や運動機能の改善がみられ、介助が不要になったり、一定期間車いすを使わず生活できるようになったりする人もいた。
残る2人のうち1人は、この治療だけでは効果がみられなかったが、薬の併用で改善した。
別の1人は、薬を併用しても改善しなかった。
期待
「細胞移植による神経回路の再構築は革命的なこと。すばらしい時代がきた」と、研究を主導した所長が語っています。
本当にそうだと思います。
進行していく神経の病気。
少しでも改善されて、自力で生活できる期間が長くなればいいなと思います。
わたしの、知り合いのご夫婦のお話を少しさせてください。
奥さまが60代後半でパーキンソン病を患われ、ご主人が付き添っておられました。
おじゃました時、お家のガラス戸が1枚割れていて、お部屋が寒かった記憶があります。
奥さまが突然後ろにひっくり返るそうなんです。
バランスが保てないのか、思いっきり倒れられるそうで、とうとう頭をガラス戸に打ち付けてしまったそうなんです。
ガラスが割れて大ケガをし、救急車で病院に運ばれ大変だったとご主人から聞きました。
病気の進行は止まらず、そのうちガラス戸は全て外されていました。
枠があるのにガラスがなく、部屋の区切りなどないような状態で、冬はどうするんだろうと思いました。
安全対策とはいえ、なんだか寂しい気持ちになりました。
安全で暮らしやすいように変えたいけれど、お金もかかるのでできない。そんな現実がみえました。
しばらくして奥さまは、頭を保護するヘッドギアを被られていました。
その姿で草むしりをしている姿が、今でも思い出されます。
iPS医療、実用化に大いに期待します。
いろんな分野の方の意見もあり、課題もあるそうです。
実用化に向け、さらに研究が進んでいくこと、安全性に揺るぎがないこと、望みます。
みんなの健康が守られますように。