昔は、広い家がいいとかキッチンはこうだとかたくさん望んだ
それもこれも大切な暮らしのため
幸せな毎日のため
けれど
歳をとってくると
自分の範囲が見えてくる
広げよう、広げようとしていた
あれもこれもと、無理していた
これ以上範囲を広げても、無理しても、もう追いつかない
できることができなくなっていき
広げたはずの範囲が小さくなっていく
自分の老いも感じるようになる
どんなに欲しがっても、もう無理だ
手に入れるのは、容易くない
手に入れたものを、守れない
これからは
自分に合った暮らしをしよう
無理しないで済む、生き方をしよう
まずは
自分の守れる範囲を明らかにする
自分の命
子供の命
旦那の命
わたしたちの家
仕事
この暮らし
友達
趣味
ご近所付き合い
学校関係
子供のこと
やりたくないことまで集めたら、出てくる出てくる、いろんなこと
今の全てを守るのは、これから先できるかできないか
守るべきもの守りたいものは何なのか
わたしには何が大事なのか
望むことは何なのか
大切なのは命と穏やかな暮らし
ご飯を食べて、会話して、きれいで丁寧な暮らし
旦那とおはようおやすみが言える暮らし
幸せだと感じられる自分でいること
広い家とかいらないんだ
きれいに片付いた台所と、シンプルなダイニングテーブル、ふかふかのお布団、たまに草むしりが必要な小さなお庭
笑顔があればいいかな
無理がない、手が届く、目が行き届く
ささやかでも小さくてもいい
そんな暮らしがいい
両手をいっぱいに広げ
大きな声で「ここがわたしの大切な居場所です」って
自信たっぷりの笑顔で言える暮らし